潮止まりとは — 満潮・干潮の前後で潮が動かなくなる時間
満潮や干潮の時刻が近づくと、潮位の変化はだんだん小さくなり、しばらくほとんど動かないように見える時間があります。これを潮止まりと呼びます。満潮・干潮は潮位が最も高く(低く)なる一瞬を指しますが、潮止まりはその前後に広がる「潮がほとんど動かない時間帯」です。
満潮・干潮の前後はどれくらい動かないのか
1日2回の満ち引きをする地点では、潮位の変化はおおよそ正弦波の形で近似できます。この形で計算すると、満潮・干潮の前後1時間で変わる潮位は干満差の約6%、前後2時間でも約23%にとどまります。干満差が200cmの日なら、干潮時刻から1時間のあいだに潮位は12cmほどしか上がりません。反対に、満潮と干潮のちょうど中間の1時間には、干満差の4分の1ほどが一気に動きます。
12分の1の法則
潮位の変化の目安として、船乗りのあいだで使われてきた「12分の1の法則」があります。干潮から満潮まで(またはその逆)の約6時間を1時間ずつに区切ると、各時間に動く潮位は干満差の1/12、2/12、3/12、3/12、2/12、1/12になる、という覚え方です。最初と最後の1時間はほとんど動かず、真ん中の2時間で干満差の半分が動くことが分かります。
これはあくまで理想的な形を仮定した近似です。1日2回の満潮・干潮の高さが揃わない日(日潮不等)や、湾の奥や浅い海などで潮位の曲線がゆがむ地点では当てはまりにくくなります。
潮止まりの長さは日によって違う
潮止まりの長さは一定ではありません。干満差が大きい大潮のころは潮が勢いよく動くぶん、止まっているように感じる時間が短くなります。干満差が小さい小潮から長潮のころは、変化の小さい時間が長く続きます。また、2回の満潮の高さが大きく違う日は、低いほうの満潮の前後で潮位がほとんど変わらず、平らなまま数時間続くことがあります。
潮止まりと流れの止まる時刻は別
ここでいう潮止まりは潮位の変化が止まることです。海峡や水道では、潮位が止まる時刻と流れが止まる時刻(転流時)が大きくずれることがあり、満潮の時刻に最も速く流れている場所さえあります。流れについては潮汐と潮流の違いで説明しています。
当サイトでの確認方法
地点ページの「10分毎の潮位」では、潮止まりの時間帯は前後の値がほとんど変わらない数字の並びとして現れます。「潮がよく動く時間帯」はその日の最大変化速度の60%を超える区間を示しているので、その外側、とくに満潮・干潮の時刻を挟んだ区間が、潮の動きが緩やかな時間帯の目安になります。
釣りでは潮止まりに食いが止まるといわれる一方、潮が動き出す直前後をねらう考え方もあります。潮干狩りやタイドプールの観察では、干潮の潮止まりが最も落ち着いて過ごせる時間です。
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