海辺で潮に取り残されないために — 潮位・風・うねり・離岸流の確認
海辺の事故の中には、潮位の変化を知っていれば防げたものが少なくありません。干潮で歩いて渡れた岩場や砂州が、満ち潮で帰り道ごと海に沈んでしまう「取り残され」はその代表です。ここでは、出かける前と現地で確認したいことをまとめます。
出かける前に確認すること
- 干潮・満潮の時刻と潮位 — 行きの時刻だけでなく、帰る時刻の潮位を必ず確認します。10分毎の潮位を見ると、帰る予定の時刻にどこまで潮が戻っているかが分かります。
- 潮回り — 大潮のころは潮が大きく引くぶん満ちてくる量も多く、潮位の上がり方も速くなります。
- 天気・風・波の予報 — 気象庁の天気予報や波浪注意報を確認します。強風やうねりがあると、潮位が推算値どおりでも波が足場を越えてきます。
- 気圧 — 低気圧が近づくと、実際の潮位は潮見表より高くなることがあります(潮位偏差とは)。
- 行き先と帰る時刻を誰かに伝えておく
現地で気をつけること
- 渡った場所の帰り道でいちばん低いところを覚えておき、そこが水につかり始める前に戻ります。干潮時刻を過ぎたら、潮はもう満ち始めています。
- いま乾いている岩場でも、波しぶきの跡や海藻の付着は、そこまで海水が届くことを示しています。
- 濡れた岩や海藻の上は非常に滑ります。かかとが固定できる滑りにくい靴を使い、サンダルは避けます。
- 釣りや磯遊びではライフジャケットを着用します。
うねりは晴れていてもやってくる
遠くの台風や低気圧で生まれた波は、うねりとなって数百km以上離れた海岸まで届きます。現地が晴れて風が弱くても、周期の長い大きな波が急に打ち寄せることがあります。夏の終わりに太平洋側の海岸へ届く台風のうねりは、昔から「土用波」と呼ばれて警戒されてきました。ときおり大きな波が混ざる日は、磯や堤防の先端に近づかないでください。
離岸流に流されたら
砂浜では、岸に打ち寄せた海水が沖へ戻るときに、狭い幅で強く沖へ向かう流れ(離岸流)ができることがあります。流されたときに岸へ向かってまっすぐ泳ぐと、流れに逆らって体力を失います。岸と平行に泳いで流れの幅から抜け出し、それから岸へ戻るのが基本です。泳いで抜け出せないときは、無理をせず浮いて助けを求めます。
緊急時の通報
海での事件・事故の緊急通報は、海上保安庁の118番です。取り残された人や流されている人を見つけたときは、自分で助けに行く前に通報してください。
潮見表に載っている潮位は推算値で、現地の安全を保証するものではありません。少しでも危ないと感じたら、予定を切り上げて戻る判断を優先してください。
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